恋愛心理テクニック講座、今回はカリギュラ効果という心理テクニックについて紹介しますね。以前紹介した心理的リアクタンスとの違いなども書いているので参考にしてみてください。
使用タイミング
- 相手の興味をひく
- 追うより追わせる恋愛にシフトさせる
カリギュラ効果は片思いの最中に相手の興味をひいたり、付き合った後だと追う恋愛から追われる恋愛にシフトさせる際にに主に使うことになる恋愛心理テクニック。
- サクッと整理!
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カリギュラ効果とは
カリギュラ効果とは簡単にいうと、「ダメ!」と禁止されてるものほど見たりしたくなっちゃう、誰もが経験済みのあの心理のコト。
例えばお酒やたばこが代表的。未成年はお酒飲んじゃダメ!たばこ吸っちゃダメ!と言われるから逆に興味が湧いちゃうんですよね。とりあえず鶴の恩返しのやつ。「絶対にふすま開けちゃだめだからね!」で結局覗いちゃうっていう。
あと、身近なカリギュラ効果の例だと映画や遊園地の「○○歳以下は禁止」とか、あとは広告とかでよく見る「厳禁!」とか「○○限定!」、それから誰かの招待じゃないと登録できない「招待制コミュニティ」とかそういうのです。
心理的リアクタンスとの違い
カリギュラ効果も心理的リアクタンスもどちらも禁止されたら逆にそれをしたくなる、という心理なのでした。んじゃ両者の違いって何なの?というのは気になりますよね。
正直カリギュラ効果と心理的リアクタンスの違いはほぼない、です。一応、心理的リアクタンスは反発心から生じるものとされていて、逆にカリギュラ効果は好奇心から生じる心理とされています。
「宿題やりなさい!」「子供はお酒飲んじゃダメ!」と言われて反抗心から「は?知らんし。んじゃ逆に飲んでやろっかな」が心理的リアクタンス、「18歳未満は見ちゃダメ!」「20歳未満はお酒飲んじゃダメ!」と言われ好奇心を刺激され「えー、なんか逆に気になるんだけど。いっぺん飲んでみたいな!」がカリギュラ効果。
…なんですが、たぶんどっちがどっちというのはなく、何かを禁止された時って、反発心も好奇心もどっちの心理もごちゃまぜに起こってはずなので、同じと思ってOKです。
恋愛心理テクニック「カリギュラ効果」の実践例
例:相手の興味を引くシチュエーション
- 【食事終わりなどで】21時以降は用事があるから、今日は楽しかったよ。また今度!
- 【雑談中に】いや、実はオレたとえ子犬だったとしても犬全般が怖くて…。みんなには絶対秘密にしておいてよ
- 【メッセのやり取りで】返信を遅らせる、またはそっけない内容をたまに送る
- 【合コンなどで】あえて気になる人だけ褒めない、意識してぞんざいに扱うようにする
禁止されるほど興味が湧く心理であるカリギュラ効果を恋愛で使う、となるとこの例を見てもらうとわかるように、なんかまあ、よく聞く恋愛の駆け引きのやつ、というのが軸になります。”カリギュラ効果”とかいうたいそうな名前のわりにやってることはそこらの恋愛コラムに書いてることと同じ、なんです。
用事をつけて自分から食事などを終わらせる、誘われても時々断るようにする、LINEの返信をあえて遅く、あえてそっけない態度を取る…などは鉄板の恋愛の駆け引きですよね。
個人的にカリギュラ効果が恋愛でもっとも効果を発揮するのが2番の秘密の共有かな、と思います。
不倫がなんであんなに当人たちは盛り上がっちゃうかというと、それは2人だけの秘密を共有してるから。ただ、あそこまでバレると深刻な秘密をまだ付き合っていないのに共有するのって難しいので、例文のように自分の弱みをうっかり打ち明けてしまった風に見せつつ、秘密にしてくれるように頼む、というのが使いやすいです。
弱みについても適当に作ってしまってOKです。ブロッコリーが怖くて仕方がない、などちょっと変だけど聞いた側からすると思わず「え、大人なのに意外…」みたいなギャップや可愛らしい弱みだとなおいいです。これはカリギュラ効果のほかにアンダードッグ効果という「弱点のある人の方がより魅力的にみえる」という恋愛心理テクニックも合わせて使ってます。
【恋愛心理テクニック講座】アンダードッグ効果とは例えばそれを聞いた相手は、あなたが今後定食でブロッコリーと対面してるのをたぶん横目で見ちゃうと思いますし、犬が苦手と伝えておけばその相手は飲み会の帰り道などで犬を見かけた際にあなたのコトをちらっと見てしまうでしょう。それだけ意識を向けられているという事なのでなにもしないよりはこんな風に適当な弱みを伝えて、秘密の共有をしておくのはメリットが多いです。
注意点として、上記の例は男性向けの例だったのでかわいい方向の弱みになっています。女性の場合は可愛い弱みというのはそもそも弱みでもなんでもないので相手によっては「ぶりっ子かな」とひいてしまう可能性も。なので女性の場合にカリギュラ効果を使って秘密の共有をするなら、かわいいというよりも変な趣味などがおすすめ。例えば「相撲観戦が実は趣味なんだよね…」とか「川釣りが好きで昔はアユとか一人で釣りにったり…」など、ギャップのある趣味をでっちあげてみてください。
例:追うより追われる恋愛にシフトする場合
- デートの誘いを断る
- LINEで急にそっけなくなる
これもよくある恋愛の駆け引きそのもの、ですよね。
ただこういう駆け引きで相手の”好き”の気持ちというかあなたのコトを考える時間が増えるのはまさしくカリギュラ効果のたまもの。
あと、こういった恋愛の駆け引きを多用する場合の注意点をこっちの記事でまとめてあるのでよければ合わせて読んでくださいね。
講座:カリギュラ効果について
ここから下はカリギュラ効果の由来や実験の紹介など、この心理テクニックの裏付け的な話になるので読みたい方だけ読んでみてくださいね。
「カリギュラ効果」の由来
カリギュラ効果の由来は、昔カリギュラという映画があって、その内容があまりに過激だったためアメリカのある州では上映が禁止される事態にまで発展したんです。で、そんな風に上映禁止されるくらいの映画って果たしてどんだけヤバい内容なんだ…、と気になった人が映画館に足を運んだせいで異例の大ヒットとなった、というのがカリギュラ効果の由来です。
カリギュラ効果の実験
カリギュラ効果の実験としてはシロクマ実験というものが有名です。
シロクマ実験は1987年にダニエル・ウェルナーさんという心理学者が行った実験で、こんな感じの実験でした。
- シロクマの映像を参加者に見せる
- 参加者を3つのグループに分ける
- 第1グループには「シロクマの事を覚えておいて」と伝える
- 第2グループには「シロクマことを考えても考えなくてもいいよ」と伝える
- 第3グループには「シロクマの事は考えちゃダメ」と伝える
- ある程度時間がたった後、最初に見せたシロクマの映像の細部をどこまで覚えているか聞く
で、カリギュラ効果の話をしているのでこれを読んでいる方であればどういう結果だったのかもう察しはついていると思いますが、その通りで「シロクマの事を考えちゃダメ!」と伝えられた第3グループの参加者たちが一番シロクマの映像の細部について答えることができたんです。
恋愛面でも例えば少々重めの恋愛価値観トークをするタイミングがあったりしたら「わたし(オレ)は今恋愛しちゃいけないんだ…」みたいなのをなんか、前付き合っていた彼女が闘病の末亡くなってしまった、とかそれなりの重めの理由をつけて伝えると逆に相手はあなたとの恋愛を積極的に考えてしまうかもしれないですね。